Q シャンプーはノンシリコンとシリコン入り、どっちがいいんですか?

 

A シリコン入りかどうかは重要ではありません。注意すべきは洗浄成分です。

 

シャンプーは数えきれないくらいたくさんの種類が出ていますよね。「サラツヤのバージンヘアに!」「アミノ酸でダメージ補修」「ボリュームアップ効果があり!」「うるおいをとじこめる」「弱酸性で頭皮にもやさしい」「ハチミツエキス入り」……。どれも髪に良さそうで、何を選んでいいのか迷ってしまうのではないでしょうか?

 

そのなかでも「ノンシリコンシャンプーが髪にいい」という話を何年か前からよく聞くようになりました。ドラッグストアに行っても「ノンシリコン」「シリコンフリー」をアピールしているシャンプーが非常に多く見つけられると思います。

 

ところが「ノンシリコンシャンプーを使ったら髪がパサパサになった」という方もいらっしゃいます。そのためノンシリコンシャンプーよりもシリコンが入ったシャンプーを使ったほうが髪はツルツルでキレイになると思っている方もなかにはいらっしゃいます。


しかしシャンプーで最も大事なのは洗浄成分です。実は、ノンシリコンかシリコン入りかは重要ではありません。

 

たしかにシリコンを使うと、お風呂上がりは髪がツルツルになると思います。そもそもシャンプーに入っているシリコンは、人工的に作られた高分子ポリマーです。つまり髪の表面を被膜でコーティングし、髪の指通りを良くするために開発された成分です。でもそれは表面をコーティングで整えているだけ。床にワックスをかけているようなものなので、髪の傷が治っているわけではありません。そのツヤや手触りはあくまで一時的なものです。

 

ノンシリコンの方がいいのか?

単純にそういうわけでもありません。

 

シリコン入りのシャンプーが髪に悪い理由として、頭皮の毛穴にシリコンが詰まってしまうからだとよく言われます。しかし、それに明確な根拠はありません。

 

実際、毛穴にシリコンの成分が詰まることはないのです。頭皮の細胞は代謝で常に生まれ変わっていくので、角質表面にシリコンがついても問題はありません。

 

ではなぜ、「ノンシリコンシャンプーがいい」と言われるようになったのでしょうか。私は、メーカーによるマーケティングのひとつだと思っています。新しい成分に注目させ、ブームをつくることで売上を高めているということです。

 

では、シャンプー選びで一番重点を置くべきことは何かというと、洗浄成分である「界面活性剤」のチェックです。まず、界面活性剤がどんな成分なのか、またはどんな組み合わせなのかを確認してください。

 

「洗浄成分はオーガニックがいい」とか、「石油系よりも植物由来がいい」ということも聞いたことがあると思います。これも実は関係がありません。石油から作っても植物から作っても、結局は「ラウレス硫酸ナトリウム」になってしまいます。全く同じ洗浄成分を別の原料から作っているだけなのです。

 

逆に、植物系の成分を多く使うとそれだけアレルギーになる可能性も高くなってしまいます。実際アレルギーを引き起こすとして回収されたオーガニック商品もありました。

 

シャンプー選びでもうひとつ知っておいていただきたいのは、どんな成分のシャンプーでも少なからず髪や頭皮にダメージを与えてしまうということです。

 

洋服で考えてみてください。いくら良い洗剤や柔軟剤であろうと、洗濯で衣類が傷まないなんてことはありませんよね? 洗った回数だけ衣類の繊維はダメージを受けます。

 

したがって、毎日使うシャンプー選びと、シャンプーの仕方は重要です! パッケージやCMの印象だけで決めてはいけません。

 

そして、「この成分が入っていないから大丈夫」「洗浄力が弱いからこれさえ使っておけばいい!」というような、誰にでもおすすめできる万能のシャンプーはありません。縮毛矯正をした人に対して残留する薬剤を取り除く洗浄力の強いシャンプーをすすめることもあれば、頭皮が弱っている人に対して洗浄力の弱いシャンプーをすすめることもあります。

 

ひとりひとりの髪の状態に最も適したシャンプーを選ばなければなりません。そして、38ページ以降で詳しく説明しますが、市販のシャンプーで良いものはありません。やはり、一番良いのは美容師といっしょに選ぶことです。

 

とはいえ、すぐに美容室に行けなかったり、腕のいい美容師が見つからなかったりするとき、または美容師にすすめてもらったシャンプーが合わなかったときは18ページで紹介した「純石けんとクエン酸リンス」を使ってみてください。余分な成分が入っていないので髪を傷めたり、コーティングをしないのでおすすめです。